お知らせ2019.11.3

大関の坊垣隆之・総合研究所所長が「フードスペシャリスト論Ⅱ・食品開発論」で講義を行いました

あなたが考案した食品が商品化され店頭に並び、消費者に「食」の幸せを届ける――本学栄養学部はそんな夢を強力にサポートします。そのひとつとして、著名な食品企業の第一線で活躍する方々を招いて、食品開発の現場を紹介する「食品デザイナー論Ⅱ・食品開発論」という特別講義があります。
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「食品デザイナー論Ⅱ・食品開発論」の第3回講演会は10月23日に行われました。ワンカップ大関でお馴染み、1711年に創業された大関株式会社より総合研究所・所長の坊垣隆之先生をお招きして、お酒(とくに日本酒)について教えていただきました。
お酒に強いか弱いかは遺伝子によって決まるので個人差があること、世界にはいろいろな種類のお酒の原料があること、そのほか、日本酒の歴史や酒どころ、日本酒の作り方などたくさんの基礎知識を学びました。次に日本酒の持つ機能性について教えていただきました。日本酒のなかには「エチルα-D-グルコシド(α-EG)」という物質が含まれています。α-EGはブドウ糖とアルコールが結合した構造をしている、うま味成分です。α-EGを飲むと肌のコラーゲンが増えることが分かったので、大関は、α-EGを通常の約4倍含む「キレイのための純米酒」という女性に優しい純米酒を発売したそうです。ぜひ飲んでみたい日本酒だと思いました。
ビールは原料の麦のデンプンを糖分に変える工程と、その糖分を発酵させる工程を別々に行いますが、日本酒はこの工程を同時に進行させます。麹菌(こうじきん)の働きによって原料である米のデンプンをブドウ糖に変える糖化と、ブドウ糖をアルコールに変えるエタノール発酵とを同時に進ませる「並行複発酵」という独特の方法で作ると伺い、日本酒ってスゴイと感じました。
講演が終わった後の質問時間に学生の一人が、「コンビニでワンカップ大関を買って電子レンジでチンして熱燗にして飲んでいます」という飲み方を紹介。受講者は感心すると同時に、微笑ましいひと時となりました。
坊垣先生、たくさんのことを教えていただきましてありがとうございました。

発信部署:事務局