日本のGDPの約3分の1をフードビジネスが占め、
働く人の約8人に1人がフードビジネスで働いています。
”食べる”仕事はすそのの広い分野です。
そして、これからの“食べる”の分野では、
専門家と消費者の橋渡しをする人が求められています。
甲子園大学の食創造学科では自分の関心にそって、やりたいことを見つけられます。
また、幅広い“食べる”人々との交流をしながら、専門的な知識が得られます。
資格取得にとらわれず、理系文系を超えて総合的に“食べる”について学びます。
従事者数(2016年調査)
日本の全産業従業者数 5,687万人。
約1/8をフードビジネスが占める。
- フードビジネスに従事する従業者数は801万人
- 飲食店、サービス業が約363万人、食料品関連小売り業が約253万人
資料:総務省統計局ホームページ
総務省・経済産業省「平成28年経済センサス活動調査」より
フードビジネスの名目事業規模(2020年試算値)
2020年の日本の名目GDP 538.2兆円。約35%をフードビジネスが占める。
- 2020年のフードビジネス全体の名目事業規模は約193兆円
- 食料品工業が約35兆円、食料品流通業が約133兆円、飲食店・飲食サービス業が約25兆円
資料:経済産業省「工業統計調査」「商業動態統計調査」「鉱工業指数」
「第3次産業活動指数」、日本銀行「企業物価指数」、
日本フードサービス協会「令和元年外食産業市場規模推計について」
より作成(試算値)


食料生産
食品がどのようして作られ運ばれるのか、持続可能な仕組をふまえて、国内だけではなく世界的な視点から学びます。
研究開発
食品や商品を分析する手法から最新のバイオテクノロジー技術まで商品開発に必要な知識・技術を学びます。
店舗経営
起業に必要な簿記会計の知識からビジネスプランの作成、店舗経営や地域振興を目指した6次産業化などを実践的に学びます。
食生活と健康
日本の食生活や栄養に関する知識を習得し、現代の栄養問題の解決を目指して、行政や医療・福祉の現場の取組を学びます。
食品ビジネス
情報を扱う技術に加え、消費者の行動や心理的な側面などビジネスの現場で必要とされる分析手法などを実践的に学びます。
食品加工・流通
食品は、様々な目的で加工されて届けられます。加工や調理の技術、工場での生産・衛生管理、流通の仕組みなどを学びます。
食にまつわる仕事・フードビジネスは多種多様で、規模も大きく多くの人が働いています。
フードビジネスで活躍するための学びが充実の食創造学科。一人ひとりの「“食べる”仕事」をこの学科でぜひ発見してください。
食料生産
地元を支えるために
農業経営をして、
農業で町おこしをしたい。

農業/農家経営/
食糧生産
食品加工・流通
加工食品に興味があり、
調理スキルや栄養の知識を
活かして、食品工場で
働きたい。

食品工場/食品メーカー/
卸売/小売/流通営業
店舗経営
生まれ育った町で
子供からお年寄りまで集う
カフェを経営したい。

料理店/カフェ/レストラン/
スイーツ/テーブルコーディネーター/
店長/料理人/スーパーバイザー/
ソムリエ/パティシエ/和菓子職人/
パン職人/バリスタ/テイクアウト
食生活と健康
国・地方自治体や
企業・組織で
食育を推進し、
人の生きがいを
食で支えたい。

ヘルスケア/食育担当者/給食担当者/
フードコーディネーター/
フードスタイリスト/フードジャーナリスト
食品ビジネス
食の魅力を発信し、
地域の食課題を解決する
起業を目指したい。

情報/マーケティング/
食の6次産業化プロデューサー/
営業/企業
研究開発
食べることが好きで、
お菓子メーカーで、
自分が考えたお菓子の
開発に携わりたい。

食品開発/食品評価/料理研究家
フードスペシャリスト/保健所/
メニュー開発/商品開発
「食」と「幸せ」に真剣に向き合う
私たちの五感とおいしさを商品開発に活かす!!
本学科は、食で人を幸せにしたい!という願いから作られました。
本学科の基本理念ともいえる「食と幸せ」という科目では、生存本能と微妙に絡みあう「おいしさ」の複雑なメカニズムを知り、その後4年間で「おいしさ」をたくさん体感していきます。4年後、食を仕事にするうえでベースになる大切な理念と考えています。
社会に拓かれた大学
教科書だけでは絶対手に入れられない“使える学び”がいっぱい!!
食品企業は、飽食の時代の消費者を満足させるために日夜努力を続けています。ヒット商品を生む!新触感を発見する!そして、ライバル企業に勝つ!…こういった企業努力によって消費者は豊かな食生活がおくれています。店舗経営も同様です。授業では、企業や店舗のさまざまな担当者の、成功談だけでなく失敗談も含め、食業界で働くうえで「使える学び」を多く体験してもらえる予定にしています!!
地域とつながり、地球とつながる!
ミクロ&マクロな視点が身につく!!
カレーライス。この毎日目にする身近な食品に、どれだけ多くの人が関わっているか知っていますか?世界各国の食料生産・流通なしに、日本の食卓は成立しません。一方、コロナをきっかけに、国内・地元の食を再発見する動きも多くありました。また、地球環境破壊や食料危機の問題も考えていく必要があります。ミクロやマクロな視点が、自然と身に付くことを目指します。
和菓子、グミ、ラーメン、粉もん…
身近な食べ物で、食の入り口から出口までの実践プロジェクト!!
「なんとかして面白い授業をしたい!」本学科の教員が2年以上の議論の末編み出した「実践プロジェクト」。例えば、「ラーメン」をテーマにすると、ラーメンを構成する要素である原材料、加工・開発、味、パッケージ、お店、文化などを、徹底的に考えていこう、というもの。食品ビジネスをぎゅっと授業の中に詰め込んだ、本学科イチオシの授業です。食品起業家や店舗経営者のアドバイスももらいながら、とことん食品を掘り下げる経験は、社会に出てから宝物級の経験になります!!
いざというときに役立つ!!
ジブンで業を起こす「起業」という選択。
コロナ禍は、私たちの生活を一変させました。その一つが起業という選択肢。本学科では、食ライフスタイルの多様化に合わせ、ちょっとしたアイデアを「起業」に生かすプログラムを用意しています。起業までのハードルを一つずつクリアし、経済的にも精神的にも、自分らしく生きていけるよう、選択肢を増やすことができるのが魅力です。
決断力が確実に身につく!!
「超自由設計プログラム」で、ジブンオリジナルの大学生活を送ろう!
起業をはじめ、食の仕事には、「ジブンで決める」ということが大切。本学科の「超自由設計プログラム」は、自由選択率90%以上!(※)全領域からまんべんなく幅広い知識を得るもよし、あえて偏りをもち専門性を究めるのもよし。「ジブンで決める」という習慣は、本学科に在籍しているからこそです。
※専門科目の必修科目は、「食と幸せ」「コミュニティ」「実践プロジェクト」のみです。

副学長伏木亨
日本の和食をユネスコ無形文化遺産に登録することへ尽力 。和食文化国民会議会長、日本料理 アカデミー理事として和食の振興に努めている。日本味と匂学会賞、日本農芸化学会賞、日本 農学賞 、安藤百福賞等を受賞。紫綬褒章受章。食のおいしさの研究を通じて産業界や料理界との結びつきが非常に強く、これまでに共同研究開発を行った企業は、アサヒ飲料、味の素、キッコーマン 、伊藤園、明治、江崎グリコなど多数に上る。京都 大学名誉教授、2021年から現職。
「食べることが好き」という能力を活かすことができる、全く新しいカタチの学科を作りたい―。
そんな気持ちから、新しい学科・食創造学科の構想をスタートさせました。
食を仕事にすることは幸せです。
その実現のために何よりも大切なのは、あなたのオリジナリティです。
食創造学科では一人ひとりの個性を大切にしながら、
栄養、経営、心理、嗜好性(おいしさ)など食についての力を身につけることで、
新しい時代の食を創造・提案できる実力を育成します。
あなたが大学を卒業して社会に旅立つときどんな人間に成長してほしいかを、私たちは一生懸命に考えました。
食べることを、ますます好きになって欲しい。
食を通じて、多くの人を幸せにして欲しい。
自分の考えをしっかり持ち、それをスマートに表現できる人になって欲しい。
誰とでも話せる明るさを身につけて欲しい。
学んだことを自在に応用できる、センスを磨いて欲しい。
食創造学科はそんな力を養うための教育カリキュラムを工夫し、あなたを待っています。
副学長伏木亨
日本の和食をユネスコ無形文化遺産に登録することへ尽力 。和食文化国民会議会長、日本料理 アカデミー理事として和食の振興に努めている。日本味と匂学会賞、日本農芸化学会賞、日本 農学賞 、安藤百福賞等を受賞。紫綬褒章受章。食のおいしさの研究を通じて産業界や料理界との結びつきが非常に強く、これまでに共同研究開発を行った企業は、アサヒ飲料、味の素、キッコーマン 、伊藤園、明治、江崎グリコなど多数に上る。京都 大学名誉教授、2021年から現職。
バニラの匂いはなぜ甘い?
アイスクリームやケーキなど、甘いお菓子にバニラの甘い香りは欠かせません。チョコレートにもバニラは入っています。
でも、バニラそのものを口にしても、ちっとも甘くはありません。むしろ、苦い。甘くないのに甘い匂いとは不思議です。バニラの香りがする食べものは、ほとんどが甘い物です。これを食べ慣れると、人間の脳はバニラの匂いを反射的に甘い味と結びつけてしまいます。味と匂いの連合学習と呼ばれています。キャラメルやチョコレートの匂いが甘いのも同じ仕組みです。
熱い餃子で唇を火傷しても餃子は嫌いにならないが、お腹を壊したら嫌いになる!
人は、むかつきや下痢などお腹が不快になると、直前に食べたものの味を嫌いになる習性があります。毒物を、繰り返して食べないための防御本能です。
牡蠣に中毒した人は、二度と牡蠣食べたくなくなります。始末の悪いことに、食べたものがむかつきの直接の原因ではなくて偶然であった場合でも、直前に食べたものが嫌いになる。この現象は、発見者にちなんでガルシアの効果と呼ばれています。
嫌いだけど理由はないという食べ物は、昔食べて気分が悪くなったことを忘れた可能性もあります。ガルシアは、むかつき感は嫌悪の原因となるが、痛みは嫌悪につながらないことも明らかにしました。タイトルのとおり、餃子が熱くても嫌いにはならないのです。
鰹節は、発酵食品!?
イタリアのミラノ万博に参加する、京料理の料理人たちに同行しました。万博会場以外でも、日本食を紹介するイベントを行ないました。
困ったのは、日本の鰹節のイタリア国内持ち込みが許可されなかったこと。EUの外からの発酵食品の持込禁止というルールがあったためです。高級な鰹節は、鰹を煙で燻した後に、表面に何度もカビ付けして保存性と味わいを高めます。このことが、発酵食品とみなされたのです。
やむを得ず、カビ付けのされていないアジア産の鰹節を現地調達しました。残念ながら、日本が誇る、鰹と昆布の合わせ出汁のお披露目は実現しませんでした。
※今後、コラムは随時更新予定です。
食創造学科の1年生はどんな授業がありますか?
まずは、”食べる”の概要と基礎を幅広く学べます。
企業や地域の人との交流もあるので、リアルな“食べる”を体験して自分の好きなことややりたいことをイメージしてもらえるとうれしいです。
大学生活が不安ですが大丈夫ですか?
「コミュニティ」と呼ばれる少人数のクラスでは、同級生や先生とつながれます。勉強はもちろんのこと、いろんな話を共有できて不安も解消されます。
アクティブラーニングの学内プレゼンってどんなものですか?
指導する教員はもちろんのこと企業の研究者や商品開発の担当者も審査に加わります。
食創造学科で学んでいる学生ならではの斬新な切り口でプレゼンしてください。教員からは学びの視点から、企業からは実務経験をふまえたアドバイスがあります。
卒業研究は何をしますか?
卒業研究は、テーマに沿って実際の現場に足を運ぶこともあります。
例えば「農業とスイーツの関係」をテーマにした場合、農家の方にインタビューしたり。現場に行って実際に話を聞くことで視野も広がり、幅広いことに関心を持って学んでくださいね。
就職先はどんなところがありますか?
フードビジネスはたくさんの可能性があって、今でも8人に1人が働いているほどです。
食育や食の安全安心の関心が高まっているので関連する仕事もたくさんあります。自分でカフェを経営したい人や、食問題を解決する社会起業家を目指す人もぜひ入学してください。
