教員紹介2019.06.3

教員を紹介します。第22回目は、栄養学部栄養学科の亀尾聡美教授です

亀尾聡美(かめお さとみ)
栄養学部栄養学科教授・ 博士(環境科学)
担当:社会・環境と健康、公衆衛生学実習など

高校時代には化学部に入っていて、「化学が好き、生物が好き」という典型的な理科好きな生徒でした。大学も自然に、地元の北海道大学理III系(後に農学部に進学)に入り、大学院は環境科学研究科環境医学講座に進みました。その後、ドイツのデュッセルドルフ大学、東北大学、群馬大学の医学系研究科などの勤務をへて、今春、本学に赴任しました。
食品中の化学物質と健康との関係が主な研究のテーマ。微量元素、たとえば亜鉛が欠如すると皮膚炎が治りにくくなったり、味が分からない味盲になったり、免疫力にも悪影響を与えます。また、血中の亜鉛が低下すると、うつになりやすいという研究論文もあります。学生には、そのような公衆衛生学の知識を、トピックスを盛り込みながら、映像などビジュアルで示し、出来る限りかみ砕いて教えています。先日は、メチル水銀が原因になった水俣病や、カドミウムが引き金となったイタイイタイ病のビデオ教材も用いた授業を行い、重金属による公害被害になじみがなかった学生からも「勉強になりました」という感想をもらいました。
現在、メンタルヘルスの不調と微量元素の不足が関係しているのではないかということに注目しています。幸い、栄養学部と心理学部を擁する本学には最適なテーマ。両学部の橋渡しを行い、甲子園大学発の研究を披露していきたいと思っています。

発信部署:事務局