授業紹介2024.11.21
「マーケティングと心理学/ビジネス心理学」特別講義 「心でもてなす食の世界」を実施しました
「マーケティングと心理学/ビジネス心理学」では、商品が生まれて消費者の手に渡るまでのプロセスに人や心の関与を見つけ、心理学をビジネスに生かす力を養います。この科目では、さまざまな企業の専門家(現役・OB)による特別講義として、研究開発・プロモーション・経営・社会貢献など企業活動の実際をご紹介いただきます。
今年度第5回の特別講義は、片山心太郎先生(日本料理 楽心 店主)を講師にお迎えし、当授業の担当者である市川専任講師との対談形式でお話を伺いました。片山先生は「懐石料理舛田」「とよなか桜会」で修業を積み、2013年33歳で「日本料理 楽心」をオープン。2014年にはミシュランの星を獲得し、11年連続でミシュランの星を獲得し続けている偉才の持ち主です。片山先生には、今回、ご自身の創作される料理を軸としたさまざまな取り組み、お客様との関わりの中で生まれるニーズへの対応、メディア戦略、経営者としての本音などもお話いただきました。
講義では、お店のコンセプトにも繋がる数々の「こだわり」、お客様からお客様へと繋がる「おもてなし」とは何か、前もって計算しつくした戦略的な取り組みだけではない「柔軟性」の大切さや、お店に足を運んでくださるお客様のためにできることは何かなど、具体的に学ぶことができました。特に、片山先生ならではの「こだわり」は、厳しい飲食店業界を生き抜くために必要な意識でもあり、学生は1つのことを追求し続ける姿にも感銘を受けたようです。
片山先生は、コロナ禍で「食を通じて“誰か”のためにできることはないか」とイタリアンレストラン「MAKIBI®」の河野氏とタッグを組みフローズン宅食デリカ「ME+みたす」も手掛けていらっしゃいます。また、ベルギーのミシュランスターシェフやソムリエなど食に関わる方々のみならず、華道家などジャンルの異なる業界の方々とのコラボレーションも積極的に行っており、そこでの学びや気づき、新たにチャレンジすることの大切さについてもお話しくださいました。近年、海外からのお客様も増えている中、日本料理というジャンルにおいてどのようなニーズに応えていくべきなのか、たくさんのお弟子さんやスタッフとのコミュのケーションのあり方、1つの組織(ワンチーム)のリーダーとしての意識なども語っていただき、学生は改めて心理学という学問が社会でどのように活かされているのかを実感したようでした。
片山先生、本当にありがとうございました。
発信部署:心理学部