プラチナ世代2024.12.5
プラチナ世代インタビュー Vol.2 栄養学部食創造学科 岸 紀子さん
2023年入学 栄養学部食創造学科 2回生
岸 紀子(キシ ノリコ) さん
◆大学で学びたいと思ったきっかけは何ですか?
19歳で調理師免許を取得後、レストランや喫茶、洋菓子店、学校給食勤務と、ずっと食に関わる仕事をしてきました。
その経験から、仕事や勉強が第一で食べることをおざなりにするなどの食自体を大切にしない人が多すぎるという日本人の食生活の問題点や食業界の問題点等を強く感じるようになりました。
学校給食勤務時代にもショッキングな事件が2件ありました。1件はO-157(腸管出血性大腸菌)による食中毒で、給食や飲食店で食事をした子供さんが亡くなったこと。
もう1件はBSE(牛海綿状脳症)で、人への感染リスクがあるため日本中が恐怖に陥り、食卓から牛肉が全て消えたことです。
美味しい食事も一歩間違えば命を危険にさらしてしまいます。食を提供する側は食べる人の命を預かっているという責任があります。
いろんな技術が進歩し、人々の意識や行動が変化しつつある今日でも、食にまつわる問題は未だにあまり変わらず存在すると感じています。
調理の職を辞しても、なんとかしなければならないという意識はいつも心の奥底にありました。
ただそれを解決するには自分には学問的な知識があきらかに不足しているため、食について様々なことを一から学んで知識を深め、それを元に行動することによって解決の糸口が見つかるのではないかと考えたのがきっかけです。
そのほか、高校卒業後に親の意向で大学進学しなかったことをとても後悔していたのも入学理由の1つです。
◆甲子園大学に決めたきっかけは何ですか?
甲子園大学は、以前の職場で一緒に働いたことがある栄養教諭の出身大学でしたので、栄養学科があるのは知っていましたが、
2023年に食創造学科が新設されるということを知って、どのような学科か、どんなことを学べるのか興味を持ち、見学に行ったのが第一のきっかけでした。
まず、私の年齢(入学時58歳)で大学が入学を受け入れてくれるのか、ダメ元での見学でした。
見学時にそのことを尋ねたところ、50歳以上のシニア世代への特典制度(入学金全額と授業料半額免除)があるとのお返事で、驚きと同時に安心しました。
見学によって、資格取得や技術向上のみが主たる目的ではない「食」について多方面の分野で体系的に学べることを知り、調理のできる実習室や、菜園実習場があるのも魅力的でした。
もう一つのきっかけは、大学は家からとても近くて、まだ子育て中(中学生)ですのでその点でも安心して通えると思ったからです。
◆入学して良かったことは?
大学での学びは社会では得られない学問的な知識が豊富に得られて、また自分が思っていたよりも自由度が高いです。食創造学科は自分の生活ペースに合わせて履修科目を決めやすいと思います。
それに授業に関連した内容やそうでないことでも食関係で私たちが積極的に行動したいこと(コンテスト参加、商品開発や試食)などには、先生がたは肯定的、協力的ですし、
もちろん授業内容でのサポートもとても手厚いので、日々の学びが大変楽しいです。
また、現在の大学の授業にはPCが欠かせませんが、私は入学時にはエクセルとパワーポイントを使ったことがなく、ワードがかろうじて使える程度だったのですが、1年前期のコンピュータの授業で教えていただき、他の授業でも使っているうちに段々慣れてきて、そのことも良かったと思っています。
食創造学科はクラスがあって担任の先生がいらっしゃいます。休み時間はクラスメイトで集まっておしゃべりしたり、テストの時などは助け合ったり仲良しです。
私の子供ぐらいの年齢ですが、皆さん自然に受け入れてくださって、とても感謝しています。
サークル活動では、菜園実習場で自分が作りたい野菜の栽培ができ、猛暑や害虫、害獣などに悩まされながらも無農薬野菜を収穫できた時はとても嬉しかったです。
◆今後の夢は?
まず無事に4年で卒業すること。それとまだまだ具体的ではないのですが、入学するきっかけとなった「食にまつわる問題の解決の糸口を見つける」こと。
それに繋がるかはわかりませんが、食創造学科では「食の6次産業化プロデューサー」資格への道が開かれており、その取得を目指しています。
また、韓国や台湾の料理が好きですので、それらを掘り下げることで研究にできれば、とも思っています。
可能であれば大学院進学も考えています。
◆社会人で、入学を考えている方へのメッセージをお願いします
私は学業面でかなりブランクがあったので、授業についていけるかどうかとても心配でしたが、入学して授業を受けるとその不安は無くなりました。
食品ビジネスなど初めて学ぶ科目があるのと、特に心配だった高校時代に学んだ生物や化学、英語については、人の記憶というのはすごいもので何十年も前に学んだ内容なのに、授業を受けて徐々に思い出せたのには驚かされました。
私は主に調理実習などで調理の経験を活かせていますが、他にも社会人としての経験をまた活かせることが多々あると思います。
食創造学科は、「食べることが好きな人」「調理/製菓が好きな人」「ものづくりやイベントが好きな人」「高校時代に生物と化学が好きだった人」にとって、とても楽しめる学科です。
ご入学をお待ちいたしております。
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発信部署:事務局