学長ブログ2023.08.21

小さくなった東京タワー

先日、ある財団の理事会が東京であった。
会場は東京オークラホテルの41階にある会議室、超高層ビルの最上階である。
会議がはじまるまで、窓辺から都内を眺めていたのだが、右手の下の方向に小さな赤い塔が見えた。
東京タワーのミニチュアかなと思って見ていたが隣りで外を眺めていた理事さんがつぶやいた。
「あれは、東京タワーですよね。高層ビルの谷間で小さく見えるけれど。」
驚いた!
中学生の修学旅行で初めて東京タワーの展望台に上った感激は今でも覚えている。
私たちのような関西の修学旅行生にとってタワーは東京の象徴であった高さ333m。
高度経済成長のシンボルとしてパリのエッフェル塔と雄姿を競った東京タワーが神社の赤い鳥居みたいに見える。
思えば、映画ではゴジラに何度も倒され、モスラに巣をはられ、ガメラの攻撃からも立ち直った我らの大東京タワーが、
あんなに小さいという事実はショックであった。
時代は常に変化している。
変化しないものは、小さくなってゆく。