お知らせ2020.10.20

食品デザイナー論Ⅱ・食品開発論 第1回講演会が開催されました

「食品デザイナー論Ⅱ・食品開発論」では、食品に関するトップランナー企業で活躍中の研究者、新製品の開発者、販売戦略のエリートなど様々なスペシャリストの方々に講演して頂きます。
令和2年の第1回講演会は、夢の糖質と言われたトレハロースを作り出す酵素と生産菌を世界で初めて発見した、株式会社林原・マーケティング部・部長付きの丸田和彦先生をお招きしました。「わが国の健康・栄養の取り組みとトレハロースの可能性」のご講演をして頂きました。トレハロースは、でんぷんの老化抑制、保水性、加熱・加工時の風味改善、など11種類もの機能性を持っています。冷凍食品を加工する時にトレハロースを加えておくと、氷の結晶が小さくなって食品の組織が保護され、解凍した際に自然の形を保っていると聞き、驚きました。近年、高齢化がますます進む中で介護食や嚥下食が注目されていて、さまざまな新製品が販売されるようになりました。介護食や嚥下食食品の加工時に少量のトレハロースを入れておく事で離水を抑制し、滑らかな食感になり、また風味も向上して美味しくなると教えて頂きました。2019年には「第5回介護食品・スマイルケア食コンクール 審査委員長賞」を受賞したそうです。また、身体の機能が弱くなった状態のフレイルとその改善についても教えて頂きました。丸田先生はトレハロース大量生産の生みの親ですので熱く語っていただきました。丸田先生、ありがとうございました。私もトレハロースを調理に使ってみます。

発信部署:事務局