お知らせ2025.11.21
心理学部 特別講義 「マーケティングと心理学特別講義~事例から学ぶマーケティング~」を実施しました。
「マーケティングと心理学」では、商品が生まれて消費者の手に渡るまでのプロセスに人や心の関与を見つけ、心理学をビジネスに生かす力を養います。
この科目では、さまざまな企業の専門家(現役・OB)による特別講義として、研究開発・プロモーション・経営・社会貢献など企業活動の実際をご紹介いただきます。
今回の特別講義は、白井光比呂先生を講師にお迎えしました。
白井先生は、ユニ・チャーム株式会社にてマーケティングをご担当され、一貫して大人用紙オムツの普及・啓発に努めてこられました。
2009年にはユニ・チャームヒューマンケア株式会社にて代表取締役社長に就任し、「リハビリパンツ」を世に広めた立役者の1人でもあります。後に日本毛織株式会社を経て、現在は岡本株式会社専務取締役・マーケティング本部長・営業本部管掌として「ココピタ」「靴下サプリ」等オリジナルブランドの事業拡大を指揮なさっています。
白井先生には、岡本株式会社より2026年春夏に発売予定の新商品「靴下研究所 知らずシリーズ」について、開発の背景からプロモーションに至るまでのマーケティング戦略を大変わかりやすくご講義いただきました。
今回の特別講義では、STPCを軸に、他商品との差別化の方法や、ターゲットとニーズの関係をどのように商品へ反映させるのか、さらに商品開発の裏側や価格設定の重要性、プロモーション戦略などについて、具体的な事例を交えながら丁寧にお話しいただきました。
特に、消費者ニーズをわかりやすい形で商品に落とし込む手法は非常に興味深く、学生たちは自らの消費行動を振り返りながら、企業がどのようにそのニーズを商品へと展開していくのか、そのプロセスを具体的に理解する貴重な機会となりました。
また、「おやすみスイッチ」「まるでこたつソックス」といった既に大人気の商品についても、新たな販売戦略をご紹介いただきました。消費者一人ひとりのニーズに丁寧に応えていくことで、こだわりを持たれにくいコモディティ商品がブランド力を獲得し、支持を広げていく過程を伺えたことは、心理学とビジネスのつながりを深く理解するうえでも大きな学びとなりました。
今回の特別講義を通して、学生たちは「消費者の隠れたニーズ」をどのように商品へ活かすのか、また消費者の心をつかむためのマーケティングの役割、そして心理学が実社会でどのように役立っているのかを実感できたことと思います。
講義中には熱心にメモを取る姿や、終了後に積極的に質問する学生の様子も見られました。
最後になりましたが、岡本株式会社様より、受講者全員に大ヒット商品「ココピタ あったか実感」をご提供いただきました。学生たちは大変喜んでおりました。
白井先生、岡本株式会社様、このたびは誠にありがとうございました。