授業紹介2024.12.10

心理学部 特別講義 「マーケティングと心理学特別講義~事例から学ぶマーケティング~」を実施しました。

「マーケティングと心理学」では、商品が生まれて消費者の手に渡るまでのプロセスに人や心の関与を見つけ、心理学をビジネスに生かす力を養います。この科目では、さまざまな企業の専門家(現役・OB)による特別講義として、研究開発・プロモーション・経営・社会貢献など企業活動の実際をご紹介いただきます。

 

今回の特別講義は、白井光比呂先生を講師にお迎えしました。
白井先生は、ユニ・チャーム株式会社にてマーケティングをご担当され、一貫して大人用紙オムツの普及・啓発に努めてこられました。2009年にはユニ・チャームヒューマンケア株式会社にて代表取締役社長に就任し、「リハビリパンツ」を世に広めた立役者の1人でもあります。後に日本毛織株式会社を経て、現在は岡本株式会社専務取締役・マーケティング本部長・営業本部管掌として「ココピタ」「靴下サプリ」等オリジナルブランドの事業拡大を指揮なさっています。

 

白井先生には、岡本株式会社から今秋全国デビューした就寝時専用靴下「おやすみスイッチ」のマーケティング戦略について、具体的なアプローチを様々な角度からわかりやすく講義していただきました。
今回の特別講義では、商品企画のきっかけになった裏話、試験販売におけるデータ収集からのターゲット選定、価格設定、プロモーションに至るまで、その戦略の切り口、消費者の購買意欲を掻き立てる具体的なアプローチについて、リアルな現場のお話を詳しくお聞きすることができました。学生は何気なく手に取っている多くの商品が自分たちの手に届くまでにどのようなプロセスを経ているのか、「おやすみスイッチ」の販売戦略を通して、その大変さと面白さを知ることができたのではないでしょうか。特に、商品認知に繋がるCMについては、どのようにすれば商品のアピールポイントが消費者に伝わるのか、その試行錯誤のプロセスも教えていただき、商品を世の中に出していくことの難しさとそれに向き合う企業の取り組みに興味を深めた学生も多かったようです。講義中も熱心にメモを取ったり耳を傾けたりしている学生たちの姿が印象的で、質問も積極的に行っていました。
今回の特別講義を通して、「消費者の視点」を商品にどのように活かしていくのか、商品を世に出すために何が必要なのか、消費者の心を掴むためにマーケティングがどのように利用されているのかを学ぶと同時に、心理学という学問が社会でどのように役立っているのかということを実感したことと思います。「学術的に学んだことを実際の社会において応用していくために必要なスキルとは何か」を考えるよいきっかけをいただけたことは、今後も学び続ける学生にとって非常に大きな糧となることでしょう。

最後になりましたが、岡本株式会社様から、受講者全員に大ヒット商品「脱げないココピタ」をプレゼントして頂きました。学生はみな大喜びでした。

白井先生、岡本株式会社様、本当にありがとうございました。

発信部署:心理学部

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