授業紹介2021.08.16

【授業紹介】栄養学部フードデザイン学科の「食品学実験II」を紹介します

食品学実験IIは2年生で履修する実験です。1年生で履修した食品学実験Iでは、食品に含まれる栄養成分の定量方法を実際に体験し、理解することを目的とした基礎的な実験でしたが、食品学実験IIでは、実際の食品素材を扱い、フードデザイン学科で学ぶ面白さを体験できる内容になっています。例えば、調理で使うサラダ油が、保存の方法や期間でどのように変化するかを、サラダ油の酸価と過酸化物価測定することで検証する実験やヨーグルトや納豆から微生物を単離、培養し、顕微鏡で観察する実験を行っています。また食品産業で使用される酵素の活性測定や固定化技術についても実験を行うなどより実践的な実験を行います。

写真で紹介している実験は、アルギン酸カルシウムゲルビーズ(人工イクラ)の中に酵母を包み込み作製した固定化酵母ゲルを用いて、ブドウ糖を反応させ、その消費と炭酸ガスの発生(発酵)を確認するものです。固定化酵母ゲルは、新しいブドウ糖溶液に浸すと何度でも使用できるため、発酵のコストを削減できる技術開発に繋がります。

写真の様子は、ドライイーストを懸濁したアルギン酸ナトリウム溶液を塩化カルシウム溶液に滴下し、固定化酵母ゲルを作っているところ、固定化酵母ゲルをブドウ糖溶液に浸し、40℃の湯浴中で反応させ、発生した炭酸ガスを測定しているところ、反応後の三角フラスコの様子です。(ビーズを回収して新しいブドウ糖溶液に浸けると再利用できます)

発信部署:栄養学部